能登半島・石川県 × 心魂 いっしょに進もうプロジェクト 石川県立七尾特別支援学校輪島分校 公演

野村グループ基金・みらい助成プログラム
社会人パフォーマー 黒井良子
石川県立七尾特別支援学校輪島分校に対面公演をお届けしてきました。
石川県能登半島は縦に長く、山にも海にも恵まれ豊かな伝統文化がそこここにあります。
今日の輪島分校は輪島から25キロ離れた山里の門前町にある武道館の中に仮設の校舎の余った部分でデリパフォを行いました。
本隊は珠洲から門前町へ6:15出発して、学校へ到着すると明るい声で先生方が出迎えてくださいました。今日から参加のひっとみー、今日までのまにゃもいました!そして金沢の医王病院のスタッフが2名休みを取って参加して下さいました。なので今回のツアーの中で一番にぎやかでした!
今日は暗幕をはることが難しい会場だったので照明が使えなかったのですが、その分、万国旗や国旗衣装を使い会場を劇場空間へ変えていきました。
まず機材を搬入・セッティング。
音のチェックを兼ねた通しのリハーサルがサクサク進みます。
準備の時間が1時間でということだったので力を合わせて頑張りました!
昨日の珠洲分校でもやったオープニングはソーラン節です。またまた踊れる子どもたちがいて
ワイワイ楽しみました。
そして報告が長くなってしまうのですが、今日も一曲一曲の歌から繰り広げられる奇跡を目の当たりにするのでした。
この子こんなに目が合う子じゃないのに、舞台をじっとみてます!!
すごい!!信じられない!!
先生方はニコニコしながら、アイドルを見るかのように写真を撮っていました。
一番前に座った中高校生はまぁくんやいぶちゃんの歌をまっすぐ目と目を合わせて心を通わせていました。
ムードメーカーの男の子が舞台に踊り出ると美奈子さんはその子に合わせて寝そべるようにして、まるで演出の1つの様にしてしまいます。
ひっとみーはデリパフォの中で必要そうなところにふんわり寄り添いあっという間に距離を縮めていました。
終盤のカイトは、なんとなんと! みんなで大合唱になりました。
思わず「すごい!!」そうつぶやくと、隣にいた先生が
「 去年の文化祭で歌ったんです。みんな覚えてるんだ…歌詞が沁みる…泣きそう… 」
肩を近づけると笑いながら目に涙をためていました。ここまでどんな想いでこどもたちの心を守ってきたのでしょうか…
やるしかないけどその道は簡単なものでなかったはずです。
「 嵐の中かき分けていく小さなカイトよ
悲しみを超えてどこまでもいこう
そしてかえろう
その糸のつながった先まで… 」
このメッセージをみんなが誰かの事を想って歌っていました。支え合ってつながって祈ってました…。
みんなそれぞれに楽しんだ公演が最後の曲になりました。みんなが選んだ最後の曲はソーラン節です。
「 踊りたい子前で踊ろう! 」というと、ほぼ全員前に出てきてくれました。
大きな輪が出来ていました…。
でも高校3年生の男子生徒さんは、1人座ったままだったのです。あの子はどんな気持ちでそこにいるのだろう…。そう想いながら彼を見守っていました。
すると寺田さんが彼に近づいて、どこまでも優しい笑顔でマイクを近づけたのでした。
黒マスクで表情は分かりませんでしたが、誰一人寂しい思いをさせない寄り添いをみて、心の琴線に触れ、ソーラン節で汗なんだか涙なんだかもうもう心が揺さぶられて、みんなの心が解けていくのでした。
歌い終わり聴いてみると、学校唯一の高校3年生でした。
大人とこどもの間でこの公演に出会えてきっと彼の心にも何か残ってくれるんじゃないかと思いました。
名残惜しくて仕方なかったのですが、記念写真をみんなで撮って、
またねが簡単じゃないことを知っているけど、また会えますようにの気持ちを込めて
「 またね!! 」
で終演となりました。
明日は本隊は休息日です。
ゆっくり休んで千秋楽へガツンと進んでください。そして社会人パフォーマーの帯同を許して下さりありがとうございました。
一緒に過ごした日々は宝物です!!