『 その日、心と魂はつながり合い コロナに打ち勝った 』
皆様大変ご無沙汰しております、小野澤です。初めましての方、どうぞよろしくお願いします。
3月末日に茨城東病院から東埼玉病院へ異動いたしました……と、
最初の原稿ではここから埼玉着任後のコロナとの苦闘を600文字以上使って書き綴っておりましたが読み直してみると全く気持ちの良いものではありませんでしたのでもう全カットです!
バッサリ全カット!
しかし呪われた600文字を気持ちよ~くカットできるほど今の私の気持ちは高揚しております。なぜなら本日当院で開催された
「心魂オンラインデリパフォ」
が本当に素晴らしかったからです。
思い起こせば本日のデリパフォを依頼させていただいたのが4月8日ですので、本当に着任早々でした。
緊急事態宣言を受けて予定していた行事と療育活動がすべて中止となり、思い付いたのが「オンラインで演者さんと当院をつなぎ、演奏会を実施する」というプランでした。
心魂本隊としてもコロナ対応で大混乱だった時期だと思いますが、お互いの状況状態をぶつけ合い、こちらのむちゃぶりも噛み砕いて頂きながらすごいスピードで形にして頂いたのが本日の公演でした。
その中でも一番のネックになったのがネット回線でした。病院にもネット回線はありますが扱っている情報が情報ですので、使用には制限がございます。新しく回線を引くことやポケットWi-Fiを導入することも検討しましたがどうしても契約上の問題をクリアすることができませんでした。
本来であればここであきらめるべきなのでしょうが、平時であっても様々な楽しみを自由に楽しむことが難しい重症心身障害病棟の方々にとって、このコロナ禍におけるストレスは計り知れないものであることが容易に想像できましたので、あきらめることはできませんでした。
その解決策として産まれたのが「Wi-Fi端末を心魂が用意し、それを病院へ貸し出す」というアイディアでした。
これは本当に画期的なアイディアだと思います、このプランが実現できれば、心魂のオンラインデリパフォを希望する施設は通信インフラの心配をすることが無くなるのですから!
その後、このプランがさらに昇華され皆様のご協力も頂き心魂が複数台のWi-Fi端末を貸し出せる体制となったのは皆様もご存じのことと思います。本日はそのWi-Fi端末1号機を実際に使用させて頂き本番を迎えさせていただきました。
14時スタートでしたが患者さんは20分前には所定の位置で準備完了!
行事の開始を今か今かと待っておりました。会場は大型スクリーンに映像を投影し四隅には大型スピーカーも配置、できる限り目の前での公演と変わらない環境を目指しました。
また双方向でのコミュニケーションも大切にしたかったので、コメントを投稿できる端末を3台用意し、随時患者さんの状況や様子を寺田さんたちにお知らせしました。
利用者さんたちは開始と同時にノリノリ!
大きな声で一緒に歌ったり体の一部をリズムに合わせながら揺らしたりと思い思いの方法で楽しんでいました。
中には職員と一緒に踊りだす利用者さんもいるほど大盛り上がり!会場の様子を皆さんに実際にお見せできないのが本当に悔やまれます。
最後にはアンコールもコメントを通じてさせていただき、気が付けば昨年まで体験していた生のデリパフォと変わらない高揚感を患者さんとともに味わっている自分がいました。
思い起こせばコロナとの戦いもすでに数か月に及び、私個人としましては本当に今日まで負け戦をずっと続けてきた心境でありましたが、本日やっと寺田さんご夫妻と当院の利用者さん、そして一緒に配信を見て盛り上げてくださいました皆さんとオンラインでつながることで、心と魂をつなぎ、この閉塞感に打ち勝つことができたと思えました。
皆様におかれましても様々な困難を抱えていらっしゃることと思いますが、どうぞご自愛いただき、心魂を通じてつながり合うことでこの困難を一緒に乗り越えていきましょう!
☆☆☆
寺田より
小野澤さんは心魂が正式に立ち上がりました2014年に初めて私達を見つけ、初めて病院でのデリパフォを実現させて下さった恩人のひとりです。
あれから約6年経っても尚、オンラインでも尚一番最初に私達にチャンスを作って下さいました。これは本当に凄いことです。
3/15 心魂オンラインデリパフォスタート
4/7 緊急事態宣言発令
4/8 小野澤さんよりオーダー頂く
4/9 心魂TV(有料配信)スタート
お互いに最速のスピードで走っています。
これから先どんな化学反応が生まれるか本当に楽しみです。
東埼玉病院には来週もオンラインデリパフォを行います。ガツンと