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《 ハロウィン2020閉幕 》

10/31に一般公演を上演し、1ヶ月に渡るハロウィン月間は幕をおろしました。

 

素晴らしい

忘れ得ぬ公演となりました。

 

共に熱く生きたお一人お一人に心から感謝致します。

ありがとうございました。


ハロウィン公演に出演してくれた

《 キッズのご家族の想いを 》ご紹介させて頂きます‼️

 

こんにちは 千の母のジェシィ-です。 

はじめに、千はハロウィーン公演に映像で参加出来ました。やったぁ!皆様応援ありがとうございました!千の歌は、映画アニ-から「Tomorrow」でした。 この歌は、彼女に勇気や力を与えてくれます。そして、少しでも皆様に彼女の生きる力や勇気を見ていただけたこと心より感謝してます。 

簡単に娘のことを話させてください。千は、胎児診断で、重度の先天性心臓疾患が見つかり、仮死で産まれたのですが、先生方に助けていただき、3回の心臓の手術をして、現在に至ります。現在は、循環器の状態は安定してますが、定期的な検診は必ず必要な身体です。3年前くらいから、心臓手術による慢性神経疼痛の痛みに悩まされています。こんな感じの娘ちゃんです。

多分、本番は、自宅に戻りみんなと一緒に出たかった。。。のが本音かもしれません(本人にはきいていませんが)

千は、今年の9月初めから、慢性神経疼痛の痛みが激しくなり、激痛が彼女の身体を連日襲ってきて、内服薬ではコントロール出来なくなり、9月半ばに入院して10月のはじめに退院出来ました。 娘とも「これで、ハロウィーン公演にでられるねぇ」って話もしていて、歌のレッスンも痛みのあるなか受ける事も出来ました♪ さぁ これでハロウィーン公演にむけて、万全な体制に出来るぅ!って、歌の練習したり、本番につける髪飾りなども購入しに出かけたりしていていたのですが。。。

10月の中旬に、再度、慢性神経疼痛の痛みがまた激しくなり、激痛が彼女の身体を連日襲ってきて、家では診ることできなくなり、再度入院になりました。入院は、10月中旬なので、ハロウィーン公演までは時間があるので、10月31日のハロウィーン公演までに家に帰りたいと、病院の先生方ともいろいろはなして、薬の調整などしてきました。

この公演のために、動画を撮るときも、歌を全力で歌うと腹圧がものすごくかかるので、歌を歌った後、痛みが増すみたいで、おなかを押さえながら、歌を歌ったりしていました。動画を撮るのを手伝っている私も、娘の姿をみるのが、本当にきつかったのです。。。 2日間かけて動画をやっと撮り終え、本日の映像となりました。このときは、これで本番まで体調を整えて、本番に出られるねって、娘とも話していました。

が、なかなか人生は簡単ではないですね。 慢性神経疼痛からくる激痛が連日襲ってくるため、点滴から入れる鎮痛剤が手放すことが出来ませんでした。それでも、本当にギリギリまで、先生達と話して、どうしたら本番に間に合うか、退院は出来ないけど、外泊はどうか? 外泊が出来ないのであれば、当日の朝、外出してよる病棟に戻ってくるかなど、一生懸命先生達と交渉していました。最後は、自分で現在の状況を理解し、先生達と話し合い、今日の映像を流すことに決めました。

本番の映像を見て、本人の顔はいい顔でした。自分で考えて、結論を出したので、納得している様子でした。あえてどうだった?って聞いていませんが(笑)

私は、娘との合い言葉があって、「後悔しないように生きようって。今、やれることは頑張ってやってみよう。もし失敗してもそれはそれ。やらなくって後悔するよりは、やって後悔しよう!」って 

この様な人生の経験をさせていただけた、心魂プロジェクトの皆様ありがとうございます。また、娘の歌を聴いて、誰かが少しでも生きる勇気や力を得ていただけたらいいなぁっておもっています。皆様、本当にありがとうございます。

千の母 ジェシィ-より


《 ハロウィンの夜を超えて 》

「歌いたいです!」

その一言から、娘ちひろは今回の「心魂のハロウィン」にも歌で出演させてただいた。

しかも、キッズ団として出演した前回の8月公演と違ってソロだ。

僕が落ち着く為にもう一度言わせて欲しい。今回はソロだ。

8月公演では心魂キッズ団の仲間達とのパフォーマンスで、ライオンキング『サークル・オブ・ライフ』の冒頭部分、ラフィキが雄叫びのように歌い上げる印象的な部分を任せていただいた。

今回はこの曲全部だ。全部1人で歌うのだ。

以前はただ楽しく元気に歌うことが一番の取り柄だった。

それが、今は本番を迎えるにあたり、何日も前から緊張するようになった。

寺田さんは、「それはパフォーマーとしての成長だ。素晴らしい!」と仰る。

歌うことが自分自身の快楽としてだけではなく、内から外へ向けたものへと変化したのだろう。だが、その緊張は家族の僕らに八つ当たりとなって飛んでくるのでまあまあ大変だ。

さらに今回は「歩行器に乗り、歩く姿を見てもらおう」という大きなチャレンジをした。

今できる最大限。歩行訓練もそのひとつだった。娘にとってのこの訓練は、歩行ができるようになる為のものではない。少しでも今を維持する為のものだ。

妻のアイデアだったが、初めて試してみたその姿を観て僕は泣いた。

自分の足で立ち、歩くというゴールは無い。それでも前を向き、必死に足を踏ん張り、全身の力を使って、ほんの少しだけ進むその姿は命の輝きそのものだった。

サークル・オブ・ライフの世界観に、心魂プロジェクトさんが描く未来に、その小さな一歩が重なると感じた。

パフォーマーとしての成長と共に自身の心身も成長していく。

そして、進行性である筋ジストロフィーの進行も。

きっと娘自身もその変化に気付いている。

成長した心がパフォーマーとしての緊張を強く感じさせる。

成長した心が自身の体の変化に不安や苛立ちを感じさせる。

きっと僕が思っているよりも、いろいろな感情が娘の中にはあるのだろう。

「歌わない!」「歌う!」「歌わない!」「歌う!」

「歩行器やらない!」「歩行器やる!」「やらない!」「やる!」

本番を迎えるまでの日々に、娘から幾度となく発せられた言葉。

妻が寄り添い包み込んだ時間、正面からぶつかり合った時間、一緒に歩んだ時間。

そして、誰に言われるでもなく、自ら1人で歌の練習をした時間。

1日1日、頑張った時間が水瓶に溜まっていく。

自分の為に。聴いてくれる人の為に。観てくれる人の為に。伝えたい気持ちの為に。

本番当日。オバケのいたずらがあって、進行が少し押し始めた。

娘もどうなっているのか、どうなるのか不安そうに慌てていた。

第二幕開幕直前。

再度集まったキッズ達は、みな凛々しかった。ハプニングなど微塵も感じさせない。

娘も程良い緊張感と高揚感の中に居るようだった。

波波と水瓶に溜まっている時間は、自信や勇気だ。

娘は迷うことなく力強い歌声を響かせ、か弱くも力強い一歩を踏み出してみせた。

出番の後。

達成感と安堵感から笑った表情は、いつもと同じでいつもと違っていた。

ハロウィンの夜を超えて、自らの強い光でまとわり付く影を消し去ったかのようだった。

観てくださった皆様、声援を送ってくださった皆様、ありがとうございました。

ちひろの歌や歩みから何かを感じ、伝わるものがあったなら、それは娘自身に大きな喜びとなって返っていくかと思います。

素晴らしいチャンスを、素晴らしい時間を、素晴らしい経験をありがとうございました。

杉本剛(杉本ちひろの父)

後記

余談ですが、僕の母はキャッツを観て非常に感動したことを、当時高校生の僕に話してくれました。その頃の僕はミュージカルには全く興味が無く、キャッツに心を鷲掴みにされるのはまだずっと後の事でした。そして、大学生の時に他界してしまった母と一緒にキャッツを観ることはありませんでした。

昨夜の「心魂のハロウィン」で繰り広げられたキャッツの世界は、何だか母とも一緒に観ているような感覚がありました。

心魂プロジェクトさんでは約1ヶ月に渡り様々なハロウィンイベントが催され、天に還った子ども達にも声を掛けられていました。娘が歌ったサークル・オブ・ライフ。命は廻り、過去も今も未来も、人も時も一緒にそこにあったのでしょう。

素晴らしいひと時、いや1ヶ月をありがとうございました。


『 ハロウィンをみんなと 』

リンゴは、生まれた夜に先天性心疾患と診断され、オペを重ね、初めて退院をしたのは一歳半を過ぎていました。

退院してからも外出を控えて在宅で過ごす事が多く、ひとり親となった私は注入や気管切開孔からの吸引などの医療的ケアに追われ、ハロウィンやクリスマスなんて家の外での出来事です。

10年以上の月日が流れた今、心魂で。

気がつくとああ、アレも無い、コレもない。

それでもどうにかオンライン。

酸素のお友達、気切のお友達、入院のお友達、学齢期のお友達、ずっとずっと先輩のお友達、まだまだ若いお友達、アンパンマンが好きなお友達、お肉やケーキが好きなお友達、注射が苦手なお友達、心魂が大好きなお友達。

沢山の人と繋がって。

あなたはわたしと同じだね。

わたしとあなたは同じだね。

ハロウィンを一緒に過ごしたね。

あなたが笑顔で、みんなが笑顔で。

歌ったね。

反回神経麻痺だし、チアノーゼだし、気切孔から空気がスカスカ抜けちゃうし。

それでも頑張って歌えてよかった。

聞いてくれてありがとう。

歌ってくれてありがとう。

機会をくれてありがとう。

一緒に色々ありがとう。

みなさん、ありがとうございます。

家の中で、ハロウィンをみんなと過ごせて幸せです。

この幸せを、もっともっと紡ぎたい。

みなさんと。

母、よしだからあげ 拝


【 ハロウィン公演を終えて 】

   キッズ団ジャスミンの母 アリーより

ハロウィン公演の出演をどうするか?打診がったのは数ヶ月前。

もちろんその時も、ジャスミンはいつも通り入院していました。

ジャスミンは、入院が頻回です。

四年前に半分は入院と言われていたのが、最近では3分の2になりそうなほど悪化してきました。

私もジャスミンも、数ヶ月先の予定はたちません。

1ヶ月先の予定も、来週の予定も、立てるのは難しいです。明日の予定でさえも。

重度心不全に加え、合併症を発症してからは、さらに毎日の症状がキツくなり、慢性的な下痢、怠さ、頭痛、吐き気、腹水など様々な症状と付き合いながら…学校には行ってません。

吐き続ける毎日が2年続いたこともあり、親の私でも、見てるのも可哀想で死んだ方がマシなんじゃないかと思いました。

産まれた時から続く水分制限、自宅での点滴、頻回すぎる入院が辛くて、徐々に精神はおかしくなっていきました。

こうして笑っている裏では、苦しみと不安で夜な夜な泣いています。

彼女が欲しいのは、自由と解放。

私は、そう思います。

コップいっぱいのお茶を飲んでみたい!

痛くて辛い治療をやめてしまいたい!

風邪をひかないように気をつける生活をやめたい!

自分ひとりで買い物にいきたい!

ひとりで学校に行って、ひとりで帰ってみたい!

制限なく好きなものを食べたい!

何も気にせず生きたい!

病気なんて、やめたい!

しかし、治療や制限をやめたくてもやめられない。

それを、やめると自分の命が脅かされる。

逃げたい!けど、逃げられない!

手を洗うことをサボることも、怖くてできない!

入院だって、やめたい!!!

でも点滴をはずしたとたん、悪くなり生きられない!

いったい、どうしたらいいの?

退院すると具合が悪くなり吐く毎日でした。

怠くて起きれなくて寝たきりのまま、何もせずに夜になっていた彼女は、生きる気力を失い屍そのものでした。

そんな彼女の心だけは救いたくて、

私は毎日彼女の夢を叶い続けると、誓い、ここ数年実行し続けています。

彼女は、点滴を外したとたん悪化していきます。

ギリギリまで粘りますが、1ヶ月もするとすぐに入院する日がきてしまう。

医師からは、「動いたらどんどん悪くなるから動かないのが1番。」

そう言われています。

だけど、そんなの生きてるって言える??

ジッとしていたって入院はすぐにやってくる。逃げられない。治らない。

待つのは死だけ。

ならば、思い切りやる。

本人も死を覚悟しながら、命をかけて遊んでいる。

だから、私も命をかけて、毎日全ての夢を叶える。

私達は、とてつもない覚悟の元、飛行機に乗せ、車に乗せ、お金を使い果たし、叶える。

夢を叶え続けるのは、

生きている喜びを実感するため!

終わりがきた日に、ひとつも後悔させたくないから!

心の苦しみと戦い毎日泣いている彼女に、

病気からは逃げられない代わりに、世界の誰よりも幸せな人生にしてあげる!!

と私は彼女に誓いました。

彼女が、歌った『未来の扉』。

これは、「入院している時の自分みたいだ!」

と言いました。

「『君は遠くへ行きたいんだね。行くんだね。行くだろう。』

それは、自分に対する言葉だ。

まだまだ、やりたいことがある。

まだまだ、行きたいところがある。

私だ!!」

と、わんわん泣きました。

沢山の人に言えない想いを胸に仕舞い込み、一人で悩み苦しむ彼女のメッセージが、

あの歌に込められました。

公演前日も、医師からは入院と言われました。

ですが、

「ハロウィン公演をやりたいから、まだ入院しません!まだやりたいことがあるんです!」

そうはっきり堂々と伝えました。

医師から許可は出ましたが、

「でもそろそろだからね。」

と言われ、わかっていても逃げられない入院が辛くてずっと号泣していました。

彼女の魂がこもった歌。

息切れしながら生きている彼女が、歌を一曲歌うのはものすごいエネルギーを使います。

練習した後は毎日ぐったり。

それでも、毎日、自分からよく練習していました。

他の子供達も、同じだったでしょう。

命がけの子供達。

命がけのパフォーマンス。

我々はキッズ団だ!

命をかけて、自分たちのメッセージを伝える。

同じ想いをする皆様に勇気や元気を送れたら嬉しい!

あの少年少女達が魂を込めた、いのちの歌。

ありのままでいること、

真正面に向き合い立ち向かうこと、

生きるということ、

命を生きろ!!!!!

堂々とカメラを見つめ、

その先にいる方々を見つめ、

真っ直ぐな目で歌う娘の姿は、親として誇りに思いました。

このような機会をくださった心魂プロジェクトさんに感謝しています。

彼女は、自分で歩き始めました。

遠くへ自由に歩き始めました。

「遠くへ行きたいんだね。

行くんだね。

行くだろう。」